新しいマイクラ 日産マーチ

March

ジュネーブショーで新しい日産マイクラ(日本名マーチ)が発表された。今回で4代目となる。マーチは昔からある感があるが、まだ4代目なのが逆にすごい。マーチはモデルサイクルが長い。1モデル10年くらい生かすが、これはよほどデザインがしっかりしていて、基本性能が備わってないと成せない。日産のワールドベーシックカーであり、極めて重要なコンパクトカーだ。日本を代表するコンパクトカーであり、世界でもマイクラは今やすっかりおなじみのベーシックなコンパクトカーとして君臨している。しかし、21世紀に入り、例えばホンダのジャズ(フィット)、スズキのスイフトトヨタのヤリス(ヴィッツ)、マツダマツダ2(デミオ)など、かつては存在していなかった強力なライバルが群雄割拠し、コンパクトカーを取り巻く世界は激しい競争でマイクラも以前のような存在感が薄れている。

例えば2代目のマーチは飽きのこないデザインと極めてまじめに作られたパッケージングが長らく好評を得たモデルで、3代目の現行型は今でも数多くあるコンパクトカーの中でも見劣りしないとても魅力的な白眉のデザインだと思う。

しかし、燃費や室内の広さなど、ライバルと比べてさすがに見劣りしてきたマイクラ。

今回の4代目マーチはまずはこれからの日産のスタンダードとなる新しい副変速機付きCVTの搭載、そして注目なのは新しい3気筒エンジンが注目だ。シリンダーを1つ減らすというちょっとした事件だが、もちろんエンジンの軽量化、フリクションの低下が燃費などどのようにクルマの性能に寄与するか、またコストダウンに寄与するか気になる所だ。日本向けにはタイで生産されて逆輸入されるという噂だが、かなり大胆な低価格設定で新しいマーチはライバルに挑戦するのだろうか。

でも、なんだかんだ言ってもやはり一番大切なのはデザイン。今回披露されたマイクラのデザインはどうだろう…。ちょっと微妙だ。たしかに、いかにもマイクラらしいデザインで、一目見て新しいマイクラと分かるのはさすがだが、少なくとも現行型のマイクラと比べると落ちたというか、古いデザインに見えるのが個人的な第一印象だ、それがちょっと心配だが、最近の日産は先日のジューク(カザーナ)のような大胆で元気な雰囲気があって、とても注目だ。マイクラは日産でも最も重要な車種だけに、失敗は許されない。