ワールドウイスキーフォーラム in 小諸

世界最大のウイスキーの祭典(WWFワールドウイスキーフォーラム)がアジアで初めて長野県小諸市で開催されるとニュースで知り、これは一生に一度の一大イベントになるかもしれないとすぐにチケットを申し込んだ。そもそもそんなイベントが世界にあったとは知らなかった。開催はこの1週間。前半は業界関係者向けのイベントでなんとチケットは20万円だそうだ。私はもちろん週末の一般の部¥4000に参加した。もちろんお目当てはどれだけ試飲させてもらえるかということだったが、予想に反して(チケット代¥4000だから低く見積もっていて期待していなかった)十分すぎる種類と量もたっぷり堪能することができた。メインの小諸蒸留所と市内3つの会場を巡り、普段はなかなか飲む機会が無い世界のウイスキーだけでなく、信州の日本酒やワインも試飲できた。
また、ここ小諸は明治時代の文豪島崎藤村がしばらく滞在した街。なかなかこうやってのんびり小諸を訪れる機会が無かったので、ついでに藤村ゆかりの場所を、以前読んだことのあるここ小諸も舞台になった名作「破戒」や「千曲川のスケッチ」のシーンを思い出しながら巡り歩いた。
ウイスキーを通じて古くて新しい街小諸を知ることでき良き日だった。

できたばかりの小諸蒸留所はまだボトリング(製品化)も樽熟成もできていないので、樽詰めする前の透明なニューエイジ(左)を試飲した。右の2つは他社のウイスキー

日本で初めての開催となったイベントだけに、運営はどうなのかとちょっと気になったが、参加した身としては特にトラブル無く分かりやすく楽しめた。

美しい銅色のポットスチルが2基

NHK交響楽団のメンバーによる演奏。ウイスキーを飲みながらの贅沢な一時♪

駅からは浅間山寄り。住宅地の中にあった小諸蒸留所。

既にお土産コーナーも充実していた

駅や各会場間はシャトルバスを運行していたが、中国製の小型電気バスも走らせていて、電気バスは個人的に初めて乗って感心した。

試飲会場の一つ荒町ゲート

こちらは飲み放題だった

イギリスの観光名所コッツウォルズの蒸留所のCEO(左)が直々に解説して試飲できた。

最近クラフトジンの美味しさにはまってしまって、そのきっかけとなったのがこの野沢温泉蒸留所のクラフトジン

フィリピン初めての蒸留所のコーン100%ウイスキー

最後に訪れた会場は小諸宿の元脇本陣粂屋さん。ここは主に信州(小諸や佐久などの東信地域)の日本酒、ワインの試飲会場だった。また小諸の水をアルプスの天然水の軟水やエヴィアンの硬水と飲み比べするコーナーもあって面白かった。

静岡や鹿児島など、国内の知らない蒸留所のウイスキーも飲めた。また韓国など他のアジアのウイスキー、インド、オーストラリア、フィンランドなど北欧のウイスキーも。特にこのインドに2つある蒸留所の一つアムラットのこれ、見るからに濃い色はアルコール度数70%で強烈に濃い味が印象的。買って帰りたいと思ったが、聞くと世界に8本しか無く、1本数十万円はするらしい。これを試飲できるとは幸運だった。

お昼は市内にある創業1788年という老舗の味噌蔵が直営する味噌ラーメンのお店へ。

見たとおり、間違いなく美味しかった。

島崎藤村のゆかりの場所を巡り歩く

藤村が通った温泉へ日帰り入浴に訪れた

旅館内のロビー

藤村がよく通った食堂

雪の中からホトケノザが。春はもう来ている。そういえば藤村の名作「春」はまだ読んだことがない。また読まなければ。

小諸のシンボル浅間山が美しい。

右が浅間山。左が黒斑山かな。