四万温泉 積善館「元禄の湯」

Genroku

先日、福島は会津若松と群馬の四万温泉に2泊の旅をしてきた。

二日目の四万温泉は有名な宿「積善館」に泊まることができた。大変古くレトロな建物と趣ある赤い橋は歴史ある文化財で、スタジオジブリの宮崎監督が好んで泊まり、あの「千と千尋の神隠し」のモデルとなった旅館だそうだ。

そして、我々温泉好きにとっては一度は入りたい温泉が四万温泉のこの旅館にある”元禄の湯”だ。文化財のあまりに有名な元禄の湯は四万温泉の豊富な湯量が自然湧出で注がれる。手前に4~5人が入ればいっぱいになる湯船がひとつ、そして2~3人が入ればいっぱいになる小さな湯船がそれぞれ温度が違い4つある。中央の底から源泉が湧き出し、掛け流しされている。もちろん消毒も加水もなし。まさに新鮮な四万温泉の源泉が贅沢に注がれている極上の湯だ。無色透明、無臭。柔らかなお湯だ。まさに天下の名湯の典型と言えるだろう。泊まった日は平日だったので、この歴史ある名湯をほとんど貸し切りで堪能できた。何とも贅沢だった。積善館は他にも新館に露天風呂や、本館に岩作りの内湯や家族風呂などあり、それらの湯巡りも楽しい。また、四万温泉には公衆浴場もいくつかあり、それらの外湯巡りも含め、じっくり静かに1泊を過ごすには最適な温泉地だ。特に、この歴史ある積善館はかつての(今も)湯治宿であり、一週間や一ヶ月など、長期に滞在して、じっくり静かに体を癒すに最高だ。レトロな建物、質素な食事…、普段、車中泊や安いビジネスホテルで夜を明かす旅をしているが、今回は古き良き日本の温泉地でなんだかいつもと違う新鮮なひとときを過ごすことができた。