北信州湯巡り旅 野沢温泉

Nozawaspa

この土日に高速道路¥1000を利用して北信州の温泉巡りの旅に出かけた。今回は初めての野沢温泉。スキーで有名な温泉地であるが、長野でも北信州で、ほとんど新潟県になる。なので、滋賀県から下道の旅をする私には距離的に難しいことがあったが、利用せざるを得ない高速¥1000の施策でけっこうあっさり野沢温泉に行くことができる。上越道の豊田飯山ICからわずか20分ほど。スキー場なので、どれほど曲がりくねった坂道を行くのかと思ったら、これが意外にも思ったより開けた温泉街だった。山奥のひなびた温泉地だと思っていたが、けっこう大きな温泉地だ。スキー場のおかげで、旅館や民宿、ロッジがひしめきあっている。スキー人口の減少でやっていけるのかと余計な心配をしてしまうほどだ。さて、今回の野沢温泉の目的はもちろんスキーではなく、温泉。草津温泉のようにいくつも利用料無料の外湯を持つ豊富な温泉だ。その中でも有名なのが町の中心地にある外湯「大湯」大きくはないが、荘厳な建物だ。利用料無料だが、入り口の賽銭箱に気持ち¥100を投入して利用した。入るなり脱衣所というより大きな下駄箱のような脱衣スペースに、すぐ横が2つの木の湯船。あつ湯とぬる湯と分かれている。うわさに聞いていたが、とんでもなく熱い。ぬる湯でもかなりのものだ。草津温泉よりもさらに熱い。湯質は単純硫黄泉。草津温泉よりは硫黄臭(硫化水素臭)は控えめだが、きつい酸性泉の草津のそれと違って、野沢温泉はやや柔らかいやさしい湯だ。私はまだよく温泉を利用しているから、熱さはまだ何とか耐えれるが、それでも1分くらいが限度。とても長く使ってられない。後から入ってきた団体客はあまりの熱さに絶叫していて、足を入れるだけでも大変そうだった。例のごとく、地元の人たちは「今日はぬるいね」などと言葉を交わすのだろうが、熱いことに変わりはないだろう。

さて、この野沢温泉のもう一つ有名なのは”麻釜”と呼ばれる源泉が沸く噴泉地。草津温泉の湯畑や湯村温泉の荒湯と同様だ。しかし、麻釜はその名の通り、他の噴泉地と違い地元の方が野菜を茹でたり、より生活に密着しているということだ。90度の高温で、硫黄臭をともなう湯気がモウモウとわき出ている。ここからいくつかの外湯に配湯されているようだ。

野沢温泉は私のイメージしていた山奥のひなびた温泉地ではなかったが、温泉は期待したとおりのものだった。昨年に湯質も規模も日本を代表する草津や万座、伊香保などの温泉地を訪れることができたが、この野沢温泉を残していた。今回、有名な野沢温泉に来ることができて、まだ空いていたいわば温泉のスタンプラリーの大きな部分が埋まった気分だ。