エリック・クラプトン「12小節の人生」

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エリック・クラプトン 12小節の人生

ほぼ全国の映画館で大ヒットロングラン中のクイーン、フレディ・マーキュリーの伝記映画「ボヘミアン・ラプソディ」とは対象的に、都市圏の一部の映画館でひっそりと上映が始まったエリック・クラプトンの伝記映画「12小節の人生」を見てきた。

前者のはクイーンをあまり知らない人でも楽しめる、そっくりな俳優がクイーンを演じ、大ヒット曲のオンパレードで、太く短く生きたフレディ・マーキュリーを華々しく描く。

それに対し、後者のクラプトンはドキュメンタリー形式で、彼の深く長い苦悩をそのまま痛々しく重々しく伝える映画。個人的にクラプトンのアルバムはほぼ持っていて、音楽も彼の音楽人生は書籍などで追ってきたので、この映画の内容はほとんど既知の内容を映像として見ただけのことだったけど、やはり改めて彼のギター、歌詞が心に深く染みた。

はっきり言って、自身の過去の恥部、苦悩をこれほどさらけ出すのはかなり苦しく大変なことだったろうと思うけど、例えばドラックやアルコール中毒など、彼が私費を投じて更生施設を建設して運営しているだけあり、自身の過去を晒すことで、同じように苦しんでいる人達のためのものでもあり、彼が今こうやって妻や子供というかけがえのない家族に恵まれ、幸せな余生を送っている事実が彼をそうさせているのかもしれない。
若い頃の孤独、絶望、拒絶…、その原動力によってギターを弾き、彼を世界的なスターに押し上げたけど、映画のラストで幸せそうな、普通の爺になっているクラプトンを見ると、やはり一人の人間として、家族の愛に恵まれていることがいかに大切であるか、酒やドラックに侵されない当たり前の生活がいかに素晴らしいことか。反面教師というにはちょっと単純すぎるけど、この映画を通じて一人の人間の壮絶な人生を見させられ、考えさせられる。

彼の苦悩、愛、酒、ドラック…、皮肉にもそれらによって生み出されたクラプトンのかずかずの名曲、名演は形は違えどクイーンと同様に永遠だな。

日産 ゴーンさん逮捕に思うこと

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画像は往年のS13シルビアだけど、R32スカイラインでも、初代プリメーラでも何でもいい。とにかくこの頃の日産は名車揃いだった。神かかっていた。それが、バブルの末期になってそれまでの日産が嘘のようにかっこ悪いクルマを乱発して倒産、ルノーに救われたというべきか、乗っ取られたというべきか、その辺の詳しい事は分からないが、ゴーンさんが出てきて、それからの経緯はご存知の通りである。
今回の逮捕劇、かなり衝撃的なニュースで賑わっているが、現時点で気になるのが、ほとんど一方的な日産の主張や検察からの情報で、被疑者のゴーンさんの主張が聞かれない。ゴーンさんの違法行為とか強欲とかの情報がメディアから一方的に溢れ出ている。こういうことになると、やはり思ったとおり、日本の異常な司法制度が世界中にさらされる。最初フランスでもゴーンさんの逮捕はショックを伴って受け止められたが、最近では日本の異常な司法制度に懸念を示すニュースがでているそうだ。そりゃそうだ。まだ有罪と裁判所で決まったわけでないのに、自由の効かない場所にぶち込まれ、ほとんど罪人の扱いで、罰を受けているも同然だ。推定無罪の原則がこの国にはない。

まるで中国のようだと海外から揶揄されているが、全くその通り、北朝鮮のことも笑うこともできない。

ネット民の意見は、フランスや他国からの日本批判に対して、他国のことにつべこべ言うな!的な乱暴なコメントが多い。感情的と言うか、この国で起こった事件だから、この国の制度で裁かれるのが当然だと。それはそうだけど、まるで言っていることが中国みたいじゃないか。

フランスはなんだかんだ言っても、はるか昔に民が自分の国の支配者をギロチンにかけて首をはねて、自らの自由を獲得した国。年期も実績もなにもかも日本より大先輩なのだ。

ゴーンさんが違法か、そうでないかはもちろん自分では分からないし、どちらでもいい。日産の陰謀だとかクーデターとか、そんなことはどうでもいい。

俺はゴーンさんは好きではない。無慈悲なリストラで従業員も下請けの多くの会社が犠牲になった。今の日産の体力が回復したのも彼の手腕のおかげなのは言うまでもないけど、日産のクルマがつまらなくなったのはクルマ好きとしてはとても複雑な気分だ。

でも、人権というどんな身分の人でも平等にあるべき最低限の権利が侵されるこの日本という国の異常さは、僕のような法学部を出ていない人間でも分かる。一度起訴されたら有罪判決率9割という異常さ。特に、今回ゴーンさんという世界的な経営リーダーが逮捕されたことで、ことさらこの国の司法の異常さ、恐ろしさが世界にさらされ、恥をかく。

映画「ボヘミアン・ラプソディ」

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ブライアン・メイがバッキンガム宮殿の屋上から「God Save the Queen」をレッド・スペシャルとコインで奏で、華々しくクイーン・エリザベスの戴冠50週年を祝ったシーンを思い出した。フレディはもう亡くなっていたが、個人的に一度だけ見たクイーンのコンサート、ロンドンのハイドパーク。ステージいっぱいになるほどの大勢のウエスト・エンドのミュージカル俳優達がクイーンのバンドと共演し、フレディ・マーキュリーそっくりで歌唱力もかなりの俳優が在りし日のクイーンを再現した。この映画のライブ・エイドで描かれたように、その時もポール・マッカートニーエルトン・ジョンロッド・スチュワートなど、実績ではクイーン以上の大物が揃う中、もっとも会場を興奮の渦にしたのがクイーンだった。
大物ミュージシャンやバンドの伝記映画は、どうしても監督の思い入れが強すぎるせいか、インタビュー中心やドキュメンタリー的に小難しい内容になってしまって地味になりがちなのだけど、今回のボヘミアン・ラプソディはクイーンの楽曲の良さと、主役フレディ・マーキュリーのパワーがそのまんま素直に出ていて、ベスト盤を聴いているようでエンターテイメント要素が高く、クイーンをあまり知らない人でも充分楽しめると思う。
クイーンは日本で初めて一般の女性に広く海外のロックを認知させ、クイーン自体も日本びいきのバンドでもあったし、この映画はこれからますます国内でヒットしそうな予感。

まぁ、個人的にはブライアン・メイが好きなので、実物よりちょっと軟派な感じのメイが逆に好感持てた。主役のフレディ・マーキュリー役が痩せて小柄だったので、マッチョなイメージのある本人と一番違和感あったかな(笑)あんな出っ歯だったっけw

ポール・マッカートニー 東京公演1日目 フレッシュンアップツアー

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ポールの2018フレッシュンアップジャパンツアー、東京ドーム一日目に行ってきた。昨年に続く来日公演。これほど頻繁に来日してくれると、さすがに最近は”最後の来日公演!”みたいな謳い文句は見られなくなった。

個人的には昨年のOne On Oneツアーは行ってないので、Out Thereツアー以来のポールのコンサートになる。

さすがに白髪が増え、声の衰えはたしかに感じるが、76歳にもなるのに相変わらず水を飲まず3時間ぶっ通しのパフォーマンスは圧巻だ。内容は昔からそれほど変わっていない。あの007のテーマでステージが爆発したり、ヘイ・ジュードで合唱したり、お決まりのシーンは多々ある。皆勤しているコアなファンにとってはもういいだろ!とマンネリを感じるがだろうが、毎回ドームの規模のキャパを埋めて老若男女に楽しんでもらうためには、往年のヒット曲のお決まりのパフォーマンスで構成しなきゃいけないのは仕方ないことかと。

今回は個人的にトランペットなど管楽器隊がフューチャーされていて、Letting Go(ワインカラーの少女)など楽曲に厚みが出て素晴らしかった。

最後に「また会いましょう」と言ってたのは、またこの先も来日公演があるということか。「90歳になってもステージに立っているよ」とポールは言うが、今現在は少なくとも気力は衰えていないようだ。

Egypt Station エジプト・ステーション Paul McCartney ポール・マッカートニー

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前作NEWはインパクトあるノリの良いアルバムだったが、今作はしっとり落ち着いたサウンド。個人的に聴けば聴くほど味わい深く気に入っている。明日はいよいよ来日公演。東京ドームの一日目に赴く。楽しみで仕方ない。

アンカー AC出力付ポータブル電源 ANKER PowerCore AC

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先日限定で発売されたアンカーのAC出力付きのポータブル電源をアマゾンで購入した。容量は22000mAh。先日同じくアマゾンでよく知らないブランドで、今回の倍ほどの容量のポータブル電源を購入したが、なぜかノートパソコンをACで繋げるとポータブル電源の電源が落ちるという不具合に見舞われ、返品となってしまった。

今回は容量は半分だが、名の知れたメーカー製。安定して使えている。

自分のPCはちょっと昔のThinkPad T440pというモデルで、モバイル用途ではなくやや電圧の高いCPUを搭載したパワー重視の据え置きノート。我が家にはこのPCしかない。最近持ち運んで出先で仕事する機会が増えたが、バッテリーが1時間ほどしか持たないほど劣化しており、純正バッテリーを買い足すか考えたが、やはりけっこう値段は高い。どうせならと、昨今の災害時のことなども考えて、容量の大きいポータブル電源を購入することにした。

先日も出先で繋げたが、約4時間使用してポータブル電源の残量LEDは4個中2つ点灯した(PCのバッテリーは1%も減らない)。なので、6時間以上は余裕で使用できそうだ。さすがにそこまで連続して仕事することはあまりないだろうから、自分の使い方では充分な容量だ。

これより容量の多くてお値段の安いポータブル電源は探せばたくさんあるけど、定評あるメーカーの製品でAC出力付きはありがたい。いざという時に何かと頼りになりそうだ。

ミッション・インポッシブル フォールアウト

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【ネタバレ無し】

上映時間の長さを感じさせないアクション満載で、ハラハラの連続。そして安心安定の結末。今回もインポッシブルなミッションを楽しませてもらった。回を重ねるにつれ、ベンジー役のサイモン・ペッグやルーサー役のビング・レイムスのメンバーの魅力もますます増している印象。そして今回も美しきスパイ、イルサ役のレベッカファーガソンの魅力的なこと。
トム・クルーズが元気なうちに、ぜひ英国の007ジェームス・ボンドと、米国MIのイーサン・ハントと共演するスピンオフ的な映画ができたらなんて思うのは僕だけじゃないだろうな。