Golden Slumbers

Goldenslumbers

昨日仕事が終わってから映画「アバター」を見に行ってきた。最初は見に行く予定は良かったが、日に日に高まる評判の良さで見に行くことにした。最初アバターを見に行く予定はなかったのは、元々3Dにはちょっと抵抗があって、なんだか違和感があるのではないかと先入観があったからだ。いざ見てみると、最初はやはりちょっとした違和感があったが、それもすぐに慣れ、3D酔いもなく、新しい3D映画を堪能することができた。まさにこれからの新しい次元に入ったのだなと感じさせられた。こうなると今年の夏以降各社からリリースされると噂の3Dテレビが俄然気になる。困ったモノだ。

さて、しかしながら今回のトピックはそのアバターではなく、そのアバターの上映前に宣伝されていた邦画「ゴールデンスランバー」。斉藤和義がカバーしたビートルズの「Golden Slumbers」がとても心地良く耳に入ってきた。けっこう忠実に楽曲をカバーしたGolden Slumbers。この曲名を聞いてビートルズの曲だと分かる人はよほどのビートルズ好きではないと分からない。名盤Abbey Roadの最後を飾る怒濤のメドレー。Golden Slumbers~The Endに続く圧巻のメドレーはビートルズファンなら誰しも鳥肌モノ、畏怖の念さえ覚える驚愕と感動のラストなのだ。ビートルズが解散という名のバンド滅亡へと突き進む中、ポールが綴ったこれらの楽曲は決してシンプルなモノではない。今回のこの邦画に取り上げれたのはとても意味深に感じられる。

既に語り尽くされた、そしてこれからも語り尽くされていくであろうビートルズ解散。私個人的にその一つにやはりビートルズ後期にかけて恐ろしいまでの音楽的才能を爆発させていたポールがビートルズを牽引し、ジョン、ジョージ、リンゴも認めるそのポールの半ばあきれるほどのアイデアにすっかりビートルズから心が離れていったのだろうと考える。ほとんど暴走機関車と化していたポールのあふれるアイデアビートルズは他のメンバーを引き離した。メンバー感の確執にうんざりしていたリンゴ、自身の才能に覚醒し、既に先を見据えていたジョージ、ビートルズという存在以上にオノ・ヨーコという偉大な母親に傾倒していたジョン。

Golden Slumberから始まる壮大なメドレーは、そんな中で最後の最後でメンバーの奇跡がスパークし、The Endとなるのである。