第3の北海道とノンアルコールのブラック

Hokkaidou

サッポロはいいよな。”北海道”て名前を気軽に使える。例えば京野菜のように、なんでも”京都”が付けばなんだか高級感があるのと同じで、”北海道”と名が付けば問答無用で美味しいに間違いないと思い込んでしまう。それに“プレミアム”なんて付ければ、ほぼ最強じゃないか。

第3のビールのジャンルでこんな美味しそうなネーミングを付ければ、それほど悪くないのだろう。たしかに普通に美味しい。プレミアムであるのかどうかは無理があるけど、くせがなく、ストレートに美味しいピルスナービールといった印象。第3のビールのレベルがこれほど底上げされてくれば、これじゃ発泡酒が廃れていくのは仕方ない。

Pblack

黒ビールもついにノンアルコールのジャンルにもきた。僕的にノンアルコールのジャンルで一番気に入っているサッポロのプレミアム・アルコール・フリーの黒版。最近各社が半ば強引に黒ビールを流行らせて、そこそこうまくいっているようだけど、見た目が黒いだけで、味はあくまで普通のピルスナービールに近い。元々の黒ビールファンなら、拍子抜けするような、人によっては怒るかもしれない最近のにわか黒ビールブーム。このプレミアム・アルコールフリーもその例に漏れず、お味はすっきりした印象だけど、飲み始めの香りは一瞬だけどあの独特な黒ビールのえぐい風味がしっかり演出されているのがおもしろい。もともと、どうしても消えないノンアルコールビール独特の酸味を、いろんな雑味を加えてごまかしている感のあるサッポロのプレミアムフリーで(それが結果うまくいっていると思う)、この黒ビールは黒ビールの要素を加えて、さらにノンアルコールの薄っぺらい頼りない味を感じさせない印象で、一番美味しいかも。

いずれにしろ、サッポロだけじゃないけど、安易に”プレミアム”という言葉を乱発して使いすぎじゃないだろうか。何せ飲む前からやたら期待をあおるもんだから、自らハードルを上げているようなもの。で、実際それに見合ったものはない。サントリープレモルのヒット以降、気持ちは分かるが他社はプレミアムの使用を控えた方がむしろ良いと思うけどなぁ。