蔵王温泉

ここのブログを始めてまもなく10年目となる。その間、九州から信州・上毛くらいまで、かなりの温泉地をアップしてきたけど、今回、初めてとなるのが東北の温泉。9月最初の連休は蔵王温泉に行く機会があった。東北は福島までは行ったことがあるけど、山形は初めて。温泉も初めて、記念すべき東北初めての温泉は有名な蔵王温泉。まずはどの観光誌にも必ず出てくる蔵王のシンボル的な大露天風呂へ直行。

さすがに大きなお風呂で、湯が空気に触れる面積が大きいためか、かなり白濁している。上段熱湯、下段が熱湯をそのまま引いたぬる湯。熱湯でも、びっくるするような熱さではない。白い細かな湯ノ花が浮かんでいる。かなりの硫黄臭。開放的で山の中で、これほどすばらしい露天風呂はそうそう無いと思う。草津の西の河原大露天風呂より断然良い。個人的には知る人ぞ知る新穂高温泉の深山荘露天風呂に並んだかも。

Src_10474009

駐車場から立派な門構えが。ここを入って階段を下っていく。ちょっと白骨温泉公共野天風呂を思い出したけど、ここは規模がでかい。階段から既に男湯が丸見えになっている(女湯は男湯の上段)。入浴料は¥470(2014年現在)。営業は日没までというかなりアバウトなので注意が必要。冬季は雪のため閉鎖。

Dsc_1152

Dsc_1159

もともとはここは高湯温泉という名だったそうだ。高湯と言えば、あの玉子湯で有名な福島の高湯温泉を思い出すけど、米沢市の白布温泉と並んで「奥羽三高湯」と呼ぶそうだ。単純に、標高が高いところにあるから、そう言うらしいけど(蔵王は800mほど)、後に蔵王は今の名に名前を変更したとのこと。

Dsc_1165

温泉街の一番山手、ちょっと離れた場所にある大露天風呂の他は、温泉街中心に公衆浴場が3箇所ある。上湯、下湯、川原湯の3つ。どれも小さいながら木造の立派な建物で、野沢温泉の大湯のような(そこまで立派では無いけど)出で立ち。温泉街は坂道もあって、全体的な雰囲気も野沢温泉に似ている。どこも大人¥200の入浴料を入り口の箱に入れて利用する。番台さんはもちろんいない。宿泊客は基本無料。残念ながら今回下湯は改装工事中のため、入れなかった。

Img_1621

画像は川原湯。浴槽の底から源泉が出てくる、温泉好きにはたまらない仕様。ここ蔵王温泉はph値がなんと1.3と強烈な酸性泉。あの秋田の玉川温泉に次ぐ国内2番目だそうだ。飲泉でもすれば歯が溶ける恐れも。もちろん、ここの温泉地ではシャンプーも石けんも不要。全く泡立たない。強烈な酸性泉の殺菌力があるから、風呂に浸かるだけで充分。細かな湯ノ花が浮いていて、見た目は草津や万座より、白骨や乗鞍に近い。

Dsc_1157

やはり、万座や野沢のようなやけどしそうな熱さはなく(もちろんぬるくはない)、けっこう長湯できるのが気に入った。

さすがに有名な蔵王温泉だった。こういういろんな意味で強烈な温泉が東北のあちこちにあるから、東北ってすごい。高湯、玉川、酸ヶ湯、乳頭、銀山、鳴子、いわき湯本…、挙げればきりがないけど、これらはいつか全部行かなくちゃいけない温泉。今回の蔵王を皮切りに、早く全て制覇したいし、早くこちらのブログで紹介したい。