公務員の守秘義務とは…

尖閣諸島を巡る中国との軋轢におけるいわゆる証拠ビデオの流出で、今日海上保安庁の職員が名乗り出た。一方では中国では”英雄”だと称えられた船長のごとく、この職員も”英雄”だと称えられ、激励される面もあるし、一方では公務員という職業柄、あってはならない規律違反ということもあり、これは複雑だ。

個人的に全面公開すべきだと思うので、今回の流出問題はそれほど悪いとは思わない。むしろ、この流出問題でこの職員が罪状と対象にされる”公務員の守秘義務”という点が問題であると思う。もし、これで逮捕され、裁判で有罪となるのなら、厚生省の村木氏、小沢一郎氏や鈴木宗男氏ををはじめ不当な冤罪事件における検察のリークは公務員の守秘義務違反に当たらないのかと思ってしまう。自分たちの都合の良いリークをマスコミに垂れ流し、マスコミと組んで世論を誘導し、被告人が供述も認めてもいないありもしない筋書きを検察が勝手に書いて、それを恫喝して認めさせる…、そして裁判所ではほとんどその検察の描いたストーリーを鵜呑みにして有罪として処してしまうあまりに恐ろしい世界的にもまれな日本の司法の現状。これは政治家や著名人はもちろん、一般国民でも他人事ではない。信念を貫いて正義を実行すれば、腐敗しきった検察や司法によって冤罪と処せられ刑務所行きになる。それより以前に、有罪ならなくても拘置所に入れられ、丸裸にされ、尻の穴まで調べられ、ほとんど身体的な罰を被られる。なんて恐ろしい国だろう。

先日、小沢一郎氏の不当な検察審査会の議決、全てのメディアやマスコミの一辺倒な偏った報道に対する抗議のデモがツイッターによる呼びかけで原宿で1200人ものデモがあったそうだ。これは全国民にとって残された貴重な救いの善行だと思う。例によって、中国の反日デモの発端となった東京での反中デモがすべてのメディアで報道されなかった同様、意図的にこのデモもマスコミは報じなかった。もちろんだろう。

検察、司法、メディア…一番国民が頼りにしたいものが全て腐敗して狂っている。民主党政府の頼りなさ以前に、これらの権力の恐ろしい堕落は日本の国民にとって最悪の不幸だ。中国や北朝鮮のことを日本人は決して笑っていられないひどい惨状だ。