サンヨー ゴリラ NV-SB540DT

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新車ティーダに取り付けたポータブルナビ「ゴリラ」。業界最大の8GBの情報量とサクサク動くおなじみのゴリラエンジンで充分快適なナビとして使える。高速道路を含めて、ある程度ナビを使ってみて、レビューを綴ってみる。私はそもそもノートパソコンが10万円前後で買える時代に、ナビが20~30万円するなんて到底理解できないし、そんな価値観は持ち合わせていないので、以前もポータブルナビを使っていた。古いパナソニックのポータブルDVDナビで、あくまでそれとの比較となる。
良い点
●私の家の形まで表示する驚きの8GBの情報量。
ティーダ購入前に代車で乗っていた最新の日産ノートには最新のHDDナビがついていただ、それど比べてもそれほど遜色ない地図情報量だ。解像度はVGAではないが、5.2V型の小さめディスプレイならむしろちょうど良い。とにかく、以前なら詳細地図表示が主要都市に限られていたのが、私の住んでいる地域の~町のような田舎の地域もほぼ全域で建物の形まで表示する詳細表示ができるのはすごいと思う。また、交差点に多い道路上の道案内の青看板もその看板通りの表示がナビでもなされる。デザイン、文字まで全くそのまま。全ての看板をどのように調査したのだろうか。これには驚いた。無駄にすごいというか、ただの道案内でここまで必要ないが。
●さくさく動く定評のゴリラエンジン
ゴリラエンジンによって、劇的にさくさく動く地図表示はすごい。タッチパネルの反応も抜群で、ナビ機能を使わなくても、地図をスクロールして見るだけでも楽しく感じる速さだ。以前のパナソニックのDVDナビはすこし現在地からスクロールするだけで数秒読み込みで表示に時間がかかる有様だったので、それだけでも買って良かったと思える。
●ちょうど良い大きさと美しいピアノブラックのデザイン
5.2V型は小さすぎることもなく、かといって視界に邪魔になるような大きさでなくちょうど良い。ピアノブラックのシンプルなデザインはとても良いと思う。
●感度の良いGPSアンテナとワンセグ受信
以前のポータブルナビは内蔵型でなく、外付けのアンテナをダッシュボード上に貼ったアルミ板の上に置いていた。それでも感度が悪く、結局屋根の上に置いていたのだが、最近のポータブルナビのGPSアンテナの感度は抜群で、内蔵にもかかわらず、よほどの場所に置かない限り完璧にGPSを補足する。もちろん自車位置の精度は、車速を取っていないナビとは絶対的に劣り、やはり若干遅れているが、道案内では特に問題はない。
また、ゴリラのワンセグ受信感度の評判はとても良く、内蔵のホイップアンテナでも都市部ならほぼ問題なく、田舎道でもけっこうよく映る。チェンネルの切り替えも早くて、ちょっと5.2V型の大画面だからワンセグのデータでは画質が荒いが、ワンセグ受信機専用としても充分使える。

いまいちな点
●ゴリラジャイロの精度がまだまだ?
高速道路のトンネルで今回のゴリラの目玉がゴリラジャイロなど各センサーでGPS受信をできない場所でも自車位置を表示する機能だが、実際に高速道路のトンネルを通ってみた。
新名神高速道路は甲南~草津田上間、信楽の5kmを優に超える長いトンネル。私が使っていた以前のポータブルナビならトンネルに入ると確実に自車マークが止まってしまうが、最新のこのゴリラは順調に動いている。しかし、まだトンネルを抜けていないのにナビではとっくにトンネルを出ていた。5秒以上ナビは早くトンネルを抜けていた。けっこう誤差が大きい。実際にトンネル入り口では約120kmで入り、トンネル内から出口までは速度が100kmくらいに落ちて巡行していたが、その20kmの速度差までは補足できず、あくまで入り口の120kmの速度ペースで終始ナビをしていたようだ。もし120kmから急激に100kmに速度を落としていたら加速度センサーが補足して自車位置を補正してくれたのかもしれないが、少しアクセルをゆるめて速度を徐々に落とすくらいでは現状ゴリラのセンサーではまだまだ感知するのは不可能のようだ。長い距離のトンネルほど誤差は大きくなると思う。もちろん、トンネル突入時から出口まで終始同じ速度なら誤差は少なくなるが、どうしてもトンネル通過はある程度の車速の変化があるので、その辺は仕方ないと考える必要はある。もしトンネル内で分岐や出口などある場合は注意しなければいけない。
VICS受信
特別必要なモノではないが、あれば常時渋滞などの道路情報を得られるVICS。このゴリラの新機能のひとつでもあるが、まずはフィルムアンテナ取り付けがとても面倒であるということ。私のようなクルマいじり好きなものには何でもないが、一般の人にはアンテナ貼り付けやアースなどの取り付け作業は決して簡単ではない。
また、受信しても、画面に表示されるだけで、音声案内等は無い。こちらは人それぞれ好みの分かれるところで、音声案内が無く画面表示だけで充分と考える人もいるだろうが、以前の私のパナソニックのポータブルナビでは渋滞情報を逐一音声で知らせてくれたので、なんだかゴリラのそれはせっかく面倒なアンテナ取り付けをしたのにもかかわらず音声案内が無く無愛想で、物足りない感じがする。音声案内有りと無しが選べれれば良かったのにと思う。

購入価格は5万7千円。近くのホームセンターの期間限定の特価だった。現在そのホームセンターを含めどこのお店でも6万円後半で販売されているようなので、かなり安くゲットできた。
とにかく、以前のDVDナビを比べると最近のメモリーナビの速さなど進化は驚くべきモノで、このゴリラのように8GBにもなってくると、DVDはもちろん優に超え、HDDにも遜色なくなってきている。
カーアクセサリー用品で、今一番熱い市場がこのポータブルナビらしいが、なるほどこれほどの進化と安価で充分なナビは売れるはずだ。特にこのサンヨーのゴリラは早くからポータブルナビに力を入れてきたポータブルナビの代名詞的存在で、一番人気らしいが、ゴリラの人気を決定づけた定評のゴリラエンジンに8GBものデータ量にもなってくると、ポータブルナビもいよいよ極みの領域になってきたのだろうかと思ってしまう。