BOOWY 全曲披露 氷室京介

Boowy

大震災のチャリティーイベントライブで、氷室京介がかつてのBOOWYの曲を全編にわたって披露するとの発表がなされた。過去に彼のライブでBOOWYの曲が演奏されたことがあったが(それはそれで話題になったわけだが)、前編にわたってBOOWYの曲を演る、それもこのようなリリースは結構な話題になり、他のメンバーの反応もあって、かなり大騒ぎとなっている。

20年以上も経った今でも色あせない鮮麗されたロックは、過去のファンだけでなく、新しいファンも生み出すモンスターバンド。再結成を望む声はずっと絶えることはない。大きくなるばかりだ。

興味深いのは他のメンバーの反応。松井恒松は氷室のBOOWY前編披露を歓迎しつつも、自身が誘われなかったことへの寂しさを表明した。布袋寅泰はあまりのショックからか、ツイッターやブログの更新すらままならないほど残念がっているのが伺われる。作曲という面では氷室京介以上にBOOWYの重要なメンバーである布袋だけに、その心情は察するに余りある。

いずれにしろ、他のメンバーは氷室京介を批判しているわけではない。彼の行動にリスペクトしていることに変わりない。相変わらずの”ヒムロック”ならではの美学もあるのだろう。しかし、ファンはヒムロックを理解しつつも、なんだかんだ言っても、やはりBOOWYを今一度見たい、恒常的でなく、一時的な再結成でも充分なので4人のアクトを見たいと常々深く願っているのはまぎれもない事実。

それぞれのソロ活動を見ていても、全くの衰えを感じさせない。布袋は一連のギタリズムというマニアックなサウンドから、エンターテイナー的な要素を加え、さらに規模の大きなギタリストに成長している。ヒムロックは見事なまでに1本の筋を通した美学を続け、いささかの衰えも感じさせないカリスマぶり。

再結成で逆にがっかり…なんてこともあるが、BOOWYはそんな心配は全くないかのような、それぞれメンバーの充実ぶりに余計に再結成の期待がふくらむ。

今回のいきさつについて、もちろん真実は知るよしもないが、結局はファンにとって最善の結果になることが望まれると言うしかない。