ロッククリア済みで新品の白ロムケータイ、au東芝富士通端末T005を手に入れた。09年秋冬のハイエンドモデルSH006からの機種変更(正確には増設)。SH006との比較を含め、以下2010年秋冬のミドル機種T005のインプレッションを。
T005の良い所
●デザインがシンプルでかっこいい。
マットなブラック、ブルー、ピンクとシルバーの組み合わせはとても渋くて、配色もシンプルでかっこいい。飽きがこなくて長く使えそうだ。
●ワンタッチオープン
パナソニックなどに多い折りたたみのワンタッチオープンボタンは、好きな人には重要なギミック。
●薄くて防水仕様のボディ
もはや今では防水はあたりまえ。アークを描いた薄手のボディは横からの眺めが絶妙で、胸ポケットに入れたりビジネスマンには重宝。
T005の悪い所
×画面が小さい割には大柄で重いボディ
今では3.0インチと決して大きくない画面にしては大きめなボディと、130gとけっして軽くない重量。同じauでより画面が大きく、FMを搭載しているSH009と比べて重いのは明らかにマイナス。薄めのボディには幅が50mmはむしろ逆にホールド感が劣りがち(しかし実際はボディ形状でそれほど悪いモノではない範囲で収まっていると思う)。
×押しにくいセンターキー
ある程度の慣れも必要だが、明らかに押しにくく、狭いセンターキー。一番押す頻度が高いセンターキーにもかかわらず、上下左右のキーとして誤作動が起こりやすく、イライラさせられる。初期設計時点から最終仕上げまで見劣らせていた明らかな欠点。イージーミス。東芝と富士通の基本的な使いやすさに対し考慮が欠けた不良品と言われても仕方ない端末自体の存在意義に関わる大失態。
×酷いスピーカー
防水仕様の仇か、音質があまりに酷いスピーカー。
SH006と比べるとT005は新しいとは言え、WiFiが無い、画面が小さい、FMラジオが無い、カメラの画素数が劣る…など、格はずいぶん落ちる。
しかし、ちょっとした調べ物や仕事でのWEBメール利用でしかないwebではWiFiは必要ないし、画面は3.0インチで充分。VGA液晶はすごく美しい。最近の震災からしてFMラジオの重要性は増していると感じるが、あくまで外部スピーカーやイヤホンが必要な使用では、あってもそれほど意味がない。カメラはCMOSで充分。800万画素はケータイ電話にはあまりに過剰で意味がない。
そう考えると、個人の使い方によってはT005はハイエンドモデルにも成り得る充分なスペックと、薄くて飽きのこないデザインはガラケー(フューチャーフォン)にとって、王道で貴重な存在なのかもしれない。
iPhoneやアンドロイドなど、スマートフォンがすっかり氾濫しているようだが、大きく重いボディ、使いにくいタッチパネルのソフトウェアキーボード、防水未対応など、まだまだ過渡期で手の出しにくいスマートフォン。個人的にもしばらくウィルコムの低スペックケータイや、Windowsモバイルのスマートフォンで過ごしていた私には、むしろ逆にガラケー、フューチャーフォンの性能の充実ぶりに飽きがこなくて感心しきり。
そういう意味ではT005はガラケーの王道であり、広い人に勧められ、飽きのこない道具として使いこなせる良き相棒となれそうだ。