The Lady in the Balcony ブルーレイ

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先日映画館で見たばかりのエリック・クラプトン、「ロックダウン・セッションズ」がブルーレイで発売されたので買って再度見た。劇場版のドキュメンタリーな内容とは違い、インタビューシーンがほとんど無く、じっくり演奏シーンだけの内容で、個人的にはブルーレイ盤の方が気に入った。演奏と演奏の間に美しいイングランドの景色が挿入され、円熟の演奏と相まってとにかく美しい。これは”アンプラグド”と同様、何度見ても聴いても飽きないクラプトンの”完成形”と言えるのではないだろうか。

007 No Time To Die

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コロナで何度も上映が延期になった007の新作を公開2日目に見に行ってきた。結論から言うと”無かったことにしたい”。ダニエル・クレイグ演じる5作目、ジェームス・ボンドはこれが最後。本来なら前作「スペクター」で因縁の敵と片を付け、恋人と結ばれハッピーエンドとなったはずなのに…。今回の作品はちょっと強引にストーリーを仕立てて延ばした印象が。もちろんこんなアクション映画にストーリーがどうのこうのと言うのは野暮なのだろう。それに今回もボンドのアクションは充分楽しめるし、特に黒人女性役の007がすごくクールで、CIAのエージェント役の女性がすごくキュートで、見所はたくさん。最後のサッチモの曲も印象的だった。これはこれでいいんだけど、手元にブルーレイのソフトとして置いておくのは前作まで4枚で終わりにしておこう。これはこれでいいんだけど…。

LockDown Sessions エリック・クラプトン

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新人も世界的な大物ミュージシャンも、コロナは平等に彼らを失業状態にさせた。そんなコロナ禍の反ロックダウンや反ワクチンの急先鋒で物議を醸したエリック・クラプトンの意地のセッションムービー。今日から封切りで早速映画館に行ってきた。
最新のアンプラグドといった感じで、コロナで封じられてきた音楽に飢えたクラプトンが衰え知らずのギターの冴え。メンバーはネイサン・イーストとスティーブ・ガッド、クリス・ステイトンのおなじみの最強布陣。インタビューがやや多めで、もっとライブ映像中心にしてほしかったが、セッションの舞台になったイングランドの田舎の自然が美しく、百戦錬磨の爺たちの戯れをじっくり楽しめた。

追悼 チャーリー・ワッツ

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悲しい知らせ。史上最強のロックバンド、ローリング・ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツが亡くなった。ストーンズのメンバーは不死身のような存在だと思っていたので、とにかく今は言葉がない。
ステージ上を走り回るミックやキースの後ろで、いつも静かに淡々とリズムを刻んでいた。ブルーズ由来のロックバンドでありながら、生粋のジャズ・ドラマー。そのコントラストが面白かった。専門家曰く「ストーンズサウンドの要」だと。多くの大物ミュージシャンが追悼のメッセージを寄せている。それらを読んでいると涙が出てきそうだ。今頃あの世で久しぶりにブライアン・ジョーンズと再会している頃だろう。チャーリー・ワッツよ永遠に。

最後は本国仕様 ルノー カングー

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本国ヨーロッパでは3代目となる次期型が発表されたルノー・カングー。ここ日本ではモデル末期の現行型の最終盤の限定車としてまさかのディーゼル仕様が発売された。それも6MTのみ。以前よりは比率が減ったとはいえ、ヨーロッパではまだまだディーゼルエンジンやマニュアルミッションの比率が高い。まさにそのフランス本国仕様のカングーが今更ながら日本導入。正直言ってもっと早く欲しかった…という本音はカングーのオーナーやファンが多く感じるところだろう。僕ももし先日今の車を買い換えるタイミングなら大いに悩ましい事になっていた(今回4WDが必須だったので、結局の所はカングーは買うことはなかっただろうけど)。
1.2リッターのガソリンターボはとても魅力的で評判も良かったけど、やはり日本国内ではハイオク仕様がひっかかるところだった。そこに1.5リッターの小排気量のディーゼル。パワー(トルク)はもちろん、ガソリンより良い燃費と軽油で圧倒的にリーズナブル。本体価格はちょっと高くなるが、距離を走る人や長く乗る人には断然ディーゼルだろう。
発表された次期型3代目のデザインはライバルのプジョーリフターのようにちょっとマッチョなデザインで、先代と現行のファニーなかわいらしいカングーの個性が失われるようで気になる。また、発表された車両サイズの概要はなんと横幅が190cmを超えるらしい。現行のカングーも先代から一気にでかくなって横幅が180cmオーバーでかなり大きいので、いくらなんでも190cmは日本では大きすぎる(本国ヨーロッパでもさすがに大きいのじゃないかな)。聞くところによるとカングーの下(純粋な商用バン仕様)のエクスプレスというモデルは横幅がかなり小さいようで、日本にはこのエクスプレスをカングーとして販売してほしい。商用バンらしい鉄板むき出しの内装や無塗装バンパーは国内のカングーファンがむしろ望むカングーらしいデザインでもあるし。
次期型も気になるが、ある程度国内導入の内容が判明すれば、その内容次第ではこのかわいいデザインの強力なディーゼルモデルを買うのも断然有りだと思う。それも6MTのみという、今回のルノーの判断も個人的に嬉しい。カングーはあえてマニュアルで乗るカングーファンが多いし。最後に最高のプレゼントをくれたカングーだけど、やっぱり繰り返しになるが、もっと早く欲しかったなー。

寺内タケシ亡くなる エレキの神様 

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日本のエレキの神様もこの世を去ってしまった。カセットテープで擦り切れるほど聴いた超絶テクニック。エレキで弾けないものはない。この世のどんなジャンルの音楽もエレキで壮絶に奏でた。1度だけ地元の夏祭りで間近で生で寺内タケシのライブを堪能した。ガキの頃だったけど、今でもあの黒いモズライトのエレキギターの凄さは鮮明に覚えている。もう国内でこんなすごいギタリストは二度と現れないかもな…。

エクストレイル 20GT

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信州へ移住して4年目。車を買い替えた。2年前から冬場に北信の雪山遊びに行き始めた。夏場の登山口や冬場のゲレンデまで行くだけなら2駆+スタッドレスタイヤで何ら問題ないのだが、飯山など国内有数の豪雪地帯でバックカントリーのスキーやスノーシュー遊びに行くようになったもんだから、やはり4駆が欲しくなった。もちろん4WDで無敵というわけじゃないけど、2駆よりはるかに強力だ。
そして4輪駆動と同じくらいの求める条件は「車中泊」。そうなるとこのT31型と呼ばれる2代目エクストレイル一択になった。現行の3代目エクストレイルも初期型なら中古で比較的安く売っているのだけど、この2代目は2列目のシートを倒すと段差も傾斜も全く無い完全なフラットな空間が生まれる。それも180cm近くの長さと十分で、SUVでは唯一無二なのだ(現行型は傾斜がある)。4WD性能ならスバルの車ももちろん候補になったが、フォレスター車中泊と言う意味では論外、先代レヴォーグや現行アウトバックは長さの十分な荷室と段差も傾斜も少なめで寝れそうだったが、やはり車高が低くなんだか棺桶みたいな気分になるのでパス。だからといって車高の高いステップワゴンなどのミニバンは4WD性能が心もとないので、寝れるSUVとなった。
そして個人的にこの2代目にはこの型にしかない強力なディーゼルエンジンがある。当時世界で初めて厳しい排出ガス規制をクリアし話題になったクリーンディーゼル、2000ccDOHCディーゼルターボ M9R型エンジン。ルノーのエンジンに日産が環境技術を注力してできたこのエンジンは当時リリースされた時は羨望の的だった。
買ったエクストレイルは後期型。初期型のディーゼルエンジンは6速のマニュアルミッションしかなく(強力なディーゼルのパワーに耐えられるATが当時の日産になかったらしい。それも話題になった)、後期型は6速ATも登場したのだが(もちろん売れたのは圧倒的にAT)、自分のは後期型なのに6速MT。ある意味珍しい(前のオーナーさんはよほどマニアックだったんだろう)。嫁さんは免許があるが、MTには乗ったことがないMTペーパードライバーで、ほんとうはATなら良かったんだが、中古で色も選んでいるとミッションまで選んでいられる余地がなかった。

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その色はスチールブルー。これもやや珍しい。この型のエクストレイルは出回っている色はなぜかほとんどブラック。次が白やシルバー、グレーなどのモノトーンが占めている。有彩色はイメージカラーだった鮮やかなレッドが少し見受けられるくらい。このブルーはおそらく下から2番めにレアだと思われる(一番少ないレアなカラーはたぶんヒマラヤンカーキという色)。
前回乗っていたステップワゴンがありきたりなホワイトだったので、とにかく次の車は有彩色にしたかったのだ。このブルーはグレーが入って、光の辺り具合ではグリーンも入っているようなダークなブルー。好き嫌いが分かれそうな暗いブルーだが、個人的には絶妙で飽きがこなさそうで気に入っている。

そしてデザインも初代に続いてボクシーで泥んこが似合うワイルドなデザインでとても良いと思う。現行の3代目エクストレイルは180度変わって、夜の都会で似合うような流線型でモダンなデザインになってしまって、個人的に泥がつくようなラフロードを走るには明らかに不似合いと思うのだが…(デザイン自体はぜんぜん悪くなく、この3代目もセールス的に今も良く売れている)。

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買ってからガラスコーディングを施しピカピカに仕上げた。後期型はテールランプなどがLED化されている。ヘッドランプは標準でHID仕様だった。今回買ってから新しいバルブに取り替え、ハロゲンのフォグランプもイエローのバルブに取り替えた。ディーラー純正のナビはついていたが、古くて地図も更新できないくらいで取り外そうと思ったくらい。でもオーディオ代わりには使えるし、(バックカメラが付いていなかった)バックカメラ対応で、自分でアマゾンでカメラだけ買って、取り付けた(技術的に特に難しくないが、内装を外して配線を隠したり電源を取り出すのが面倒で時間はかかる)。

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マニュアルミッションはさすがにスポーツカーのそれのようにショートストロークでカチカチと決まるわけではないが、意外とスコスコッと気持ちよく決まるフィールが良い。クラッチは今時にしてはやや重め。このディーゼルエンジンは当時の試乗レポートから言われているように、昔のディーゼルエンジンと違いよく回るガソリンエンジンみたいなフィールで、そこそこ回転を上げてからシフトアップしていかないといけない。低い回転数でシフトアップして、アクセルを踏み込むとトルク不足であっさりとエンストしてしまう。ターボは2000回転手前からモリモリとすざましいパワーが炸裂してくるが、1500回転以下はけっこうスカスカでトルクが乏しい。なので昔のRVやバンのディーゼルエンジンのようなずぼらな運転ができない。昔乗っていた初代インプレッサWRXみたいだ。回転を上げてターボが効き始めると爆発的なパワーが炸裂するが、とにかく下のトルクがスカスカ。

相方は初めてのマニュアルミッションで、そんなエクストレイルのエンストしやすいミッションにかなり手こずった。10万Km近く走行距離も走って、それなりにクラッチも摩耗して繋がるのも遠くなっているので、慣れない内はエンストの連続。慣れている自分も坂道発進は結構気を使う。

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これが当時世界一厳しいと言われたディーゼルの日本のポスト長期規制をクリアしたM9Rエンジン。今となってはマツダの最新ディーゼルエンジンにパワー面でも燃費の面でもかなり劣る。アイドリングもカラカラとディーゼルらしい音。でも回転を上げたら少し騒がしいガソリンエンジン程度(車体自体の遮音もある)。とにかく3.5Lガソリン並というトルクと、2.5L並のパワーが圧倒的。もちろんディーゼルの燃費の良さと軽油の安さはすばらしい。今のところ、街中走行、高速走行、山坂道走行といろいろ走ってリッター13Km程度とまずまず。以前のステップワゴンと比べて1度の給油で¥1000以上安くなる。

燃料代が安くなったとは言え、オイルの量が多かったり、クリーンディーゼル用の高価なオイル指定だったり、ディーゼルでバッテリーが大きくて高いなど、トータルの維持コストでは以前のステップワゴンと比べて決して安くならないが、やはりこのディーゼルの圧倒的パワーと今時希少なマニュアルミッションのダイレクト感は魅力的だ。ランクルジムニーのような本格的なラダーフレームのクロカンとは違うが、昨今の猫も杓子もSUVがあふれる中、この先代エクストレイルは当時「タフギア」と銘打って売り出しただけあって、そこそこラフロードも走れて雪道も強い4WD性能を備えた本格的なSUVで今でも十分通用すると思う。特に現行型エクストレイルにはディーゼルが無く、次期型エクストレイルはeパワーなど電動化が進むと見られており、昔からの車好きにはますます貴重なディーゼルエンジンを搭載したSUV(実際中古車でも安くなかった)。できるだけ直しながら長く愛用していけたらなと思っている。