ロックすぎるロンドンオリンピック閉会式 「Waterloo Sunset」


YouTube: Ray Davies (of the Kinks). - Waterloo Sunset

ロンドンオリンピックの閉会式は全部は見なかったが、開会式よりもっとロックな閉会式だった。やっぱり、イギリスはロックが今も最大の外貨獲得の輸出品なのだ。もしこれが東京オリンピックなら、音楽は「上を向いて歩こう」だけか?…。

さて、ツイッターでは日本全国のロック野郎やロック乙女からNHKの閉会式中継にクレーム続出で騒然だったそうだ。しょせんはロックに疎い日本人では仕方ないこと。それにしても、これでもかというほどのロンドンオリンピックのなりふり構わない終始ロック攻めはすごかった。クイーンはもちろん、オリンピックの締めをThe Whoに委ねるところはさすが。

個人的にはやはりレイ・ディビスの「Waterloo Sunset」が印象的だ。ロンドンタクシーから降りて彼が唄えば涙が出るくらい。ロンドン子の心の唄。日本人にとっての演歌は、イギリス人にとってはロックになるわけだけど、その中でもやはりKinksの哀愁漂う名曲Waterloo Sunsetは特別だ。

ウエストミンスター橋からビックベンを眺めれば観光都市としてのロンドン、反対側を見れば、毎日出会いと別れが繰り返されるWaterloo駅、生活都市としてのロンドン。レイ・デイビス少年が病院の窓から眺めていたロンドンの光景は、永遠のロックとして今もイギリス人の心の唄なのだ。

レスリングで伊調選手が3連覇したインタビューで、会場のBGMでも流れていたのがTV越しでも良く聞こえた。それは、日本人として日本人が金メダルを獲得したうれしさに加え、今もイギリスのロック文化が彼らのsoulに変わらず宿っている事が改めて分かってよりうれしかった。

地元滋賀県のラジオ、e-radioのYOUさんが”我々のあこがれていた世界は、イギリス、ロンドンのことだったんだ”と言っていたけど、やはりそうだった。イギリスも表面上はアメリカ経済に牛耳られているわけだけど、一番大切なsoulは昔と変わらない。開会式でこちらのブログでも書いたけど、彼らのアイデンティティーがロックであることが、閉会式ではもっと示されていたのは驚くほどだった。さすが世界の7つの海を制した唯一の国・大英帝国のsoulは今も健在で安心した。