”東の露天風呂番付 横綱” 宝川温泉 汪泉閣

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足かけ7年にわたる車中泊による温泉巡りの旅。滋賀県から高速を極力使わず下道主体で2泊3日車中泊の旅で巡れる範囲で、西は島根、東は群馬までで、有名な温泉地をくまなく訪れた。今回、残った最後の行きたかった温泉地、群馬の”上毛四湯”(草津、四万、伊香保、水上)のひとつ水上温泉郷の最奥、宝川温泉「汪泉閣」を目指した。

他の例にもれず、廃れた水上温泉も最近は若者やオーストラリア人が山間の渓谷を生かしたラフティングで水上温泉の新しい魅力を再構築しているそうだ。そんな山間の険しい最奥にあるのが宝川温泉の一軒宿「汪泉閣」。川沿いに点在するダイナミックな露天風呂が有名で”露天風呂番付”で東の横綱と称される。秘境のこじんまりした宿かと思いきや、かなり大きなお宿。宝川沿いに毎分1800リットルというすごい湧出量が最大200畳といういくつかある露天風呂に注がれる。やわらかな無色透明の単純泉。注がれる湯口は高温で若干硫黄臭がするが、あまりに広い露天風呂でその匂いも薄れ、温度もややぬるめとなり、じっくり入れてちょうど良い。

奥に露天の女湯が一つ設けられる以外は、全て混浴風呂。女性のグループもバスタオルを巻いて混浴風呂を巡っているのもこの宝川温泉ならではなのだそうだ。

西の露天風呂横綱湯原温泉」の砂湯はダムの下にある独特な露天風呂。こちらは無料の公衆露天風呂。東の横綱宝川温泉汪泉閣は日帰り入浴1500円とちと高いが、施設内に充実した食事処を含めダイナミックな露天風呂を1日かけてじっくり過ごすのが良い。

ひとつ困ったことが秘境の山奥ならではの虻の多さ。恐ろしいほどの虻の多さで、容赦なく湯浴みを楽しむ素っ裸の人間を襲ってくる。肩までしっかり湯に浸かり、頭をタオルで覆うことで何とか虻の攻撃を防ぐことができるが、湯を出て油断したり、子供とかは特に注意が必要だ。この夏の時期は確実1日何人かが虻にやられていると思われる。また、逆に冬になれば秘境だけに道中が雪で大変危険。ここは春か秋頃が良いのかもしれない。

今回宝川温泉に行くことができ、上毛四湯を制覇。一応、行くべきと考えていた有名温泉地はとりあえず訪れ終え、一区切りついた。もちろん、他にもこじんまりしたすばらしい温泉地がたくさんある。まだまだ温泉の旅は続く。次はどこに行こうか。旅は終わらない。