京丹後ウルトラマラソン挑戦

Tango

16日は京丹後のウルトラマラソンに挑戦してきました。100kmと60kmの部があり、初めてのウルトラマラソンということで、60kmにエントリーしました。普段、城崎温泉鳥取など山陰方面に車で通るおなじみの道をこの足で走るのはとても楽しみでした。でもまだフルマラソンは1度しか経験が無く、、京丹後は暑さとかなり過酷なコースで全国のウルトラマラソンでもっとも過酷なイベントと有名。無謀な挑戦かと不安要素はいっぱいでしたが、事前に必死にトレーニングして、完走できないなら死ぬ気で挑みました。
60kmは久美浜を9時にスタート。24時間テレビでおなじみの坂本さんの挨拶(ちと時間オーバー気味で司会者が焦り気味だった)。その後、スターター役もつとめる猫ひろし氏の挨拶。日陰にいたランナー達が一斉にわざわざ暑い日の当たる近い場所に近寄っていく人気者。場は盛り上がります。猫さんは僕と同じ歳。小柄な僕よりさらに小さな体で、フルマラソンを2時間30分で走り抜ける驚異的なランナーで、マジで尊敬してます。でも、スタート前の挨拶で50kmしか走ったことがないそうで、完走すれば今日だけは彼を越えられますね(^^ゞ
ウルトラマラソンは競技競争ではなく、純粋に完走を目指すイベント。交通規則を守り、赤信号なら止まって待たなければなりません。この暑さもあり、エイドも手厚く、暑さを意識した梅干しや塩、場所によってはうどんや、梨やブドウなど。体力を消耗しているマラソン中にいただくあらゆるモノは最高のうまさを感応できます。おまけに地元の学生たちが丁寧に足のマッサージまでしてくれます。長い道のりですが、競技でないこと、豊富なエイドで気楽なのがウルトラマラソンの良いところですね。
そんな中、とにかく完走目指してゆっくり慎重に、キロ6分ちょっとで走ります。けっこう長い坂道の峠もあり、無理せず(スタート前の坂本さんのアドバイス通り)小幅で坂道をやり過ごします。
中間の30kmまでは余裕でした。しかし、暑さが厳しくなるほど、エイドでの水分補給が過剰気味だったことと、同時に暑さで水をかぶって一時的に体温を下げたことにより、補給分の水分をしばらく汗で発散できず、完全にお腹に貯まったまま。ポチャポチャと音が鳴るくらい。走るほど横腹が痛くなり、歩いて治めて、また走っては横腹痛と繰り返し。まともに走れなくなりました。
特に残り10kmは半分くらいは歩いてしまいました。体力的にはまだまだ余裕があり、走れたのにとても残念でした。エイドは不足すればもちろん命に関わることですが、過剰なのもレースできなくなるくらいの命取り。ウルトラ初体験でこの暑さで、理想的なエイドの取り方はなかなか難しいですが、心持ち水分摂取を抑えるくらいがいいと思います(小銭を携帯して、万が一は自販機で水分補給)。特に後半はエイドの間隔が短くなり、普通に走れればすぐにエイドにたどり着けます。
そんな感じで、後半はそれなりに苦労しながら7時間35分でゴールできました。最後の1kmは大会関係者さんのタッチや太鼓の演奏で、ランナー達を最高にたたえてくれます。(疲れや腹痛で歩くことが許されない雰囲気で、逆にまいりましたが)ゴールは司会者からランナーの名前のコール(さらに申込時にレースにかける豊富まで読んでもらいました)で感動的でした。これはウルトラマラソンならではなのでしょうか。ゴールして号泣するランナーさん(特に100kmならなおさらでしょう)の気持ちがよく分かります。ずっしり重い完走メダルを掛けていただき、感無量。晴れてこれで”ウルトラマン”に成れました。
今回60kmに挑戦しましたが、フルマラソンを1度でも完走したことがあれば、万全な体調とある程度の事前のトレーニング、そして強い意志があれば誰でも完走できると思いました。私は1度しかフルマラソン大会経験しかありませんが、8月の暑い中200km近くロードや山を走り込んだ成果か、体力的には問題ありませんでした。また、走った後の足のダメージも驚くほどありません。うまくエイドを取れば、6時間後半でゴールできたと思います。雰囲気に飲み込まれないよう一定のゆっくりめのペースで走る、うまく給水給食し、坂道では無理をしない(疲労によっては歩く)ことが重要だと思います。
そして、このウルトラマラソンで体験したすばらしい事。それはもちろん京丹後のジオパークと呼ばれる見事な海岸の景色。走っている最中も聞こえる集落の機織りの音。今では山でもなかなかお目にかかれない美しい玉虫を道路で見たこと、そしてともに戦ったランナーさんとの出会い。
ゴール時に司会者さんに読んでもらった「100km挑戦のための60km参加」という豊富。今回実際に走ってみて、一時撤回です(^◇^;)。でもしばらく経てばまた分かりません。ゴール直後はもう2度とウルトラマラソンは走らないと思ったけど、今は60kmならまた走りたいと現に思っていますし、エイドの取り方で苦戦したとはいえ、体力的には問題なかったのは収穫で自信がつきました。100kmもなんとかなるかなと生意気考えたりすることもありますが、とりあえず今年のもう一つの目標、フルでサブフォーの達成を目指して、あとすっかりトレイルランに魅了されてしまったので、しばらく山に入ることにします。
最後に、京丹後の暖かい声援をくださった地元の方、学生をはじめ暑い中サポートしてくれた大会関係者の皆さん、心から感謝します。これからも日本一過酷なウルトラマラソン大会を続けていただくよう祈ってます。