南紀温泉の旅−「湯の峰温泉」

1aufo7vz まだ真っ暗の朝5時過ぎに起きて道の駅うめ振興館を出発。海沿いの国道42号線で東に向かう。さすがにこの時間帯は車がほとんど無い。311号線に乗り換え一気に本宮温泉郷へ。海沿いの42号線以外は険しい山道が多い和歌山の国道の中で、この311号線は珍しく平坦できれいな道で、また交通量も少なく空いているので、とても走りやすく距離がかせげる。
まだ早朝の湯の峰温泉に到着。本宮温泉郷は川湯、渡瀬、湯の峰の3つ、川湯は有名な仙人風呂で来たことがあるが、あとは初めてとなる。今回の湯の峰はやはり世界遺産に登録されている日本最古の温泉で有名なので、ぜひ行ってみたかった場所だ。いかにも歴史がありそうな、古い感じもある宿が建ち並ぶ。中心にほんのり硫黄臭の湯気がたつ川が流れ、その川沿いの小屋に有名なつぼ湯がある。今回の目的地だ。管理している公衆浴場の受付で料金を払い、利用時間など注意事項を聞く。早朝にもかかわらず、先客が1組いた。休日の日中などでは大変な順番待ちができるという。靴を脱いで小屋に入る。2人くらいでちょうどよい大きさのくりぬいた石の湯船に、硫黄臭がただよう白く濁った湯が少し不気味だ。90度を超える源泉温度なので、そのまま入るとたいへんなことになるので、水道が備えてあり、必ず水で薄めてかき回せて入るのがこのつぼ湯の入る前の儀式だ。適温を確認して湯につかる。底は玉砂利がひいてあり、そこから源泉が噴出している。歴史ある有名なつぼ湯に入れて感激だ。30分の制限だが、シャンプーや体を洗うのは禁止されているし、湯も熱いから30分で充分だ。ちょっとのぞかれそうなほど隙間があるぼろい小屋なので、夫婦で入っていると落ち着かないお風呂で、またこのような変わったお風呂は初めてなので、なんだか不思議な感覚に陥る。
帰りに168号線で奈良県に抜けて帰る途中に、十津川温泉に立ち寄ろうと思っていたが、歴史あるつぼ湯の硫黄臭ただよう湯を体に染みつかせそのまま家に持ち帰ることにした。十津川温泉はまたのお楽しみだ。
冬は信州や近畿北部は雪でその方面の温泉には行けないから、和歌山方面に行くのが常となっている。今度は年明けに白浜温泉に行くつもりだ。日本3古湯のひとつ。白い浜にリゾート地としても有名な白浜の歴史ある湯を楽しみたい。