秋の夜長に… 「Clapton」

Clapton

クラプトンの新作「Clapton」。自身の名と正面を見据えた堂々たるアルバムジャケットは何を意味するのか。最新の彼はアルバムの帯に記載されたまさにブルージーでジャジーな大人の音楽一色となっている。最近、初期のベスト盤や例えばクリームやデレク&ドミノスでファンになったクラプトンファンには要注意。手痛い目に遭いそうな内容だ。

80年代を彷彿とさせる長髪と大きめの黒縁眼鏡。しかし、ずいぶんと老いたのは明らか。その老いがまさに円熟の極みの味。肩肘張らず、最新のクラプトンは秋の夜長にじっくり、そこそこお金をかけたオーディオならそんな大音量でなくてもいい。ややボリュームを落とし気味で、ウイスキーを飲みながら聴きたい、そんなアルバムだ。