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第2回 西駒んボッカ

お出かけ・旅

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9月7日、長野県伊那市で第2回目となる西駒んボッカが開催。

昨年美ヶ原のレース出場のため、途中立ち寄った高遠の温泉施設に貼られたポスターで知ったこのイベント。西駒山荘という山小屋の建て替えで、ランナーは建材となるレンガを小屋まで運んで一気に駆け上がるバーティカル。レースして、登山者の命を守る山小屋の建設に携われるという素敵でユニークなイベント。初めてこれを知って次回に参加することを即決。

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イベントプロデューサーは地元伊那市のランナー飯島浩氏。TJARのランナーでもあり、TJARの実行委員というすごい人。

中心に大きな風車の立ち、きれいな芝生が広がる鳩吹公園が会場。スタート&ゴールも同じ。前日に受付を済まし、肝心のレンガを受け取り、飯島氏からコースガイドなどブリーフィングを受ける。

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今回の宿はテントを張った。サイト料は無料。大会斡旋の近くの旅館やホテルを予約するか、どちらかになる。お宿は会場の横。今までいろんなトレラン大会に出てきたけど、こんなにスタート場所に近いアクセスの良さは初めて(笑) ブリーフィングもテントの中で聞ける。宿を出て数歩でスタートできるぜv

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ブリーフィングが終わってからそのまま前夜祭のバーベキューへ。参加者は無料。

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肉は牛、豚、鶏、マトン、そしてホタテなどの海鮮モノ、野菜もたくさん。スポンサーの地元スーパーからの提供。食べきれないほどの量。各自が焼いたり、地元山岳会や山岳部学生など、ボランティアスタッフも焼いてくれた。

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地元伊那のお米もたっぷり。ドリンクはソフトドリンクかビールを提供される。ビールは足りないと思い、BBQに合いそうなすっきり系の洋モノビールをいくつかチョイスして持ち込み。

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さらに地元伊那市駒ヶ根など、南信の地酒がずらり飲み放題。いかにも日本酒好きな地元長野県人の若い兄ちゃんが注いでくれる。若者の酒離れといわれてるけど、若いのに酒に詳しい。さすが長野県人。これら地酒を味見程度に全部飲んで、最後に気に入った地酒をたっぷりいただいた。明日は走れるのか?…

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前夜祭が終わってから雨が降り出し、翌朝スタートする頃にはうまいこと止んだ。朝6時半に号砲が鳴る。スタートの鳩吹公園ですでに標高約1000m。そこから約12kmで1700mアップ。

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雨は止んでも霧が酷い。ほとんど視界が効かない。今日は頂上でもアルプスの眺望はダメそうだなと少しテンションが下がり気味で、5kmほど続く長いロードの登りをゆっくり行く。

歩荷するレンガは1個2.5kg。1人1個なのだけど、実は今回は本来一緒に出るはずだったラン仲間が怪我でDNSしたため、その分のレンガも背負うことにした。2個で5kg程。しかし、前週白山ジオトレイルでレンガ5個分相当の13kgほどのザックで250km走っていたため、重量的にはたいしたことは無い。しかししかし、走っている内にレンガがザックの中で偏って、片方の肩に重みがかかったり、けっこう違和感あって苦労した。

去年参加したランナーさんはいわゆるプチプチなどの緩衝材を入れたりして、レンガの角でザックの生地が痛まないよういろいろ工夫しているようだ。僕は新聞紙で包んだだけ。ザックの中でレンガが動かないようにもする工夫が必要だ。

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ゴロゴロ巨岩が転がっている小黒川沿いにロードを進むと、やっと登山道、トレイルに入る。シングルトラックでフカフカした森のトレイル。前夜の雨の影響は無く、ぬかるみもあまりなかったのは良かった。しばらくつづら折りで緩やかで走ろうと思えば走れる傾斜。

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登山道の序盤には水場が2箇所ある。最近テント泊縦走でかならず沢の水を飲むことにしている。先日の白山ジオでもレース中真夏でも冷たい美味しい自然の水をいっぱい飲んだ。でも、今日は涼しく、ザックのハイドレーションにも1.5リッター積んでいるので、喉を潤すというより、味見程度に飲んだ。これぞまさにアルプスの天然水

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高度を上げると、ブナの森に変わっていく。霧もかかっているため、鏑木さんが「妖精が出そうな」と言いそうな(笑)、ちょっと幻想的なトレイル。それも相変わらず傾斜が緩い。帰りの下りは気持ち良く走れそうだな♪と、そう思いながら往路を登る。

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何カ所かメッセージボードが。イケてるのか?~どうなのか~。

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霧で周りは全く見えないんですけど…

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おや、奈良井宿?西駒山荘の管轄は伊那市では無く、中央アルプスを挟んだ反対側(国道19号線中山道)の木曽奈良井宿なのか? 途中分岐で権兵衛峠の道標とか、信州好きで南信の地理もばっちり頭に入っているので、そんな些細な事を考えながら登る。

途中特に尾根道でもないのに、落雷で登山者が亡くなった現場に石碑があった。こんなところで落雷被害なんて、驚いた。雷は、どこにいても危険なのだ。

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良く整備された登山道だ。アサヒビール?なるほど、今回の大会スポンサーで、前夜祭のビールもアサヒだったな。

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標高2000m近く来ると、ガレてきてやや急な斜面になってくる。階段も段差が大きく。ここまで疲れている人には一気につらくなってくる。それにしても、おかしい、行けども行けども森の中。アルプスといえばガレガレの稜線走りと勝手に予想していたのに。

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ん?霧が晴れて空が急に見えてきたと思ったら、一気にアルプスど~ん!高所らしくハイマツも、雷鳥はどこだー!?

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振り返ると、何だあの尖った山は!先端だけがガレているぞ。なんか神々しい。これだから登山はやめられない。

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この頃には薄い雲がかかったりするくらいで、すっかり天気が回復して青空が見えるほどに。

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一気に開けて尾根に出た頃にはもう標高2600mに。あと1km程だとスタッフの声が。ということは、あと僅か90mほどの登り。ほとんどフラットか、ゆるい登りだな。

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ハイマツや木々のトンネルの中、道端には高山植物。ややガレて足元悪いけど、素敵な散策路を行く。既にゴールして下山を始めたランナーさんとすれ違う。お疲れ様!もうすぐゴールですよ!

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また開けたと思ったらすぐに西駒山荘が見えた。ゴール…

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いやいや、まだゴールじゃございません!このレースはちゃんとザックからレンガを取り出して、包んでいる新聞紙など包装を外して、机の上に置いて初めてタイム確定、ゴール。昨年1位の選手がゴールしてピースサインして喜びに浸っていた内に、2位の選手がちゃっかりレンガを置いて順位が入れ替わったという笑い話が。ちなみに今年は前回間抜けなことになっちゃったランナーが雪辱を果たしたそうだ。おめでとう!

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僕は3時間17分ほどのタイム。机にレンガ2個をドンッ! スタッフさん「え?2個!?スタッフさんですか?」と驚かれる。2個以上ボッカしたランナーは僕が初めてなのかな。

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建物自体は既に完成している。レンガは床材に使うそうだ。それにしても立派な建物だ。

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山小屋の中で置いてあるマジックインクでレンガに名前や日付、思い思いのメッセージを書き込む。これがずっと登山者を守る山小屋の一部として残るのはうれしいことだな。

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山小屋は2機のストーブが炊かれ、すごく暖かい。さらにみそ汁やコーヒー、紅茶の振る舞いも。体の中からも一気にほっ♪となる。なにせ外は9月とは言えすごく寒いのだ。ゴアのジャケットの中に薄手のダウンも着るほど。雨が降って風が強かったら、確実低体温症の危険が。

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ゴールしてからは自由に思い思い、周りを散策したり写真を撮ったり。

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遠く見下げると山小屋ってビジュアル的にかわいいよな。

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少し行った所の将棋頭山に登ったり、近くのピークに立ったり。天気が良く、伊那谷南アルプスも雲の隙間から見えるようになってきた。

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あれはもしや宝剣岳!? 山小屋の兄ちゃんに尋ねたら、ここから木曽駒までは一般登山タイムで2時間だそうだ。ということは、我々ランナーは1時間前後で行ける距離。今度は中央アルプス最高峰までピストンしよう。

ちなみに最初はゴール後、ここ西駒山荘から木曽駒まで縦走して、ロープウェイで下山しようかと企んでいたのだけど、それはダメよ~、ダメダメ。一応レースが終わってからは同じ登山道で下山して、スタッフがゼッケンをチェックして下山を確認するしくみ。スタート会場まで同じ道で戻って、そこで初めて完走証がいただけることになっている。

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帰りの復路は往路の霧で視界が悪かったのが嘘のように晴れて、きれいなソバのお花を見ながらロードラン。一度通った道とは思えない、初めて走るような新鮮な気分。

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ソバのお花畑と伊那谷南アルプス。なんて素晴らしい光景。でも、いちいちこんな風景に感動しちまっているのは歳を取った証拠だなぁ(苦笑) ほんと、移住したい県No1の信州。普段から常々移住したいと思っているのに、現地でこんな風景見たらよけい衝動に駆られるぜ。

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スタート会場の受付場所に着いて下山終了。その場で完走証を発行してくれた。最近は後でネットで各自ダウンロードしてちょみたいな味気ないことになっているけど、僕は嫌だなぁ。やっぱり紙切れ1枚でもその場でもらえるのはどんなイベントでもうれしいもんだ。

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完走の景品はなんと前夜祭でも飲んだ地酒、お好きなワンカップひとつ。酒に始まり酒に終わる。素晴らしいぞ西駒んボッカ! 前夜祭の時点で既に来年も100%出場確定したけど、最後の酒で200%まで一気に上がりました。今時エントリー代4000円でアルプスでレースさせてもらって、飲み放題食べ放題のBBQ前夜祭(それだけでも元とれちゃいます)。こんなに楽しくてお得なイベントはなかなか無いかと。さらに最後はかなりの確率で当たるプレゼント抽選会。ノース・フェイスが充実してた。ちなみに僕はなんと箱根のヘリコプター遊覧ペア招待券が当たった。(独り身なので両親にプレゼント、ノースのグッツの方が良かった)

レース自体も、200人ほどの参加者で渋滞も一切無く、登山道も荒れずちょうど良い人数。記録狙いのゴリゴリトレイルランナーさんからハイカットのトレッキングブーツ姿の山ガールまで、老若男女の参加者が、一般登山タイムで充分な制限時間で行けるゆるーい内容。私トレイルランナーから見ても当初のアルプスと思ってガレガレ急峻な登山道とは全く違ったゆるい森の登山道メイン。バーティカル主体のスカイランナーさんなら最初から最後まで走って登れちゃうほど。9月は大きなトレラン大会が多いけど、その合間にこのゆるい大会で疲労抜きの登山や、怪我も少ないコースなので登りのトレーニングにも良いかも。それよりなにより、肉や酒を食べ放題飲み放題がやっぱりすごい大会w 栄養補充にもぜひ。

第2回大会とのことながら、実にスムーズな大会運営に感心したイベントでもあった。地元の山岳会やワンゲルの学生などがボランティアスタッフで山に精通しているということもあるのだろう。ほんと、ありがとうございました。来年以降もずっと開催したいとのことで、他に予定がなければ毎年参加したいと思った。

伊那市は日本の3大桜の高遠が有名だけど、中央アルプス南アルプスに挟まれて、この日本を代表する山岳を生かした観光に力を入れているそうだ。山、温泉、酒、どちらかというと北信や中信より地味な南信だけど、ここもすばらしい信州の三位一体があるんだと改めて感心しちゃった。伊那市は交通の要所で今までしょっちゅう訪れてるけど、滞在はどちらかと言うと少ないので、もっともっとその魅力を探って行きたいな。

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